「私」として──
ちょっと最近あった大きな出来事を。バタバタして更新が出来なかった言い訳ともいう
今年、念願だった「改名」が出来た
私が「私」として生きることが、決まった
私が表に出るようになる大学生あたりには、主人格(以後彼女)はほぼ外に出てこなくなった
出てきたとしても、精神退行を起こしてる感じがあって、明らかに年齢にはそぐわない口調や仕草が目立ってた。だから、社会人として過ごす頃からほとんど私が出てた
それでもやっぱり、彼女の名前=真名はトリガーで。彼女を起こすのに十分な働きもあった
だから──最悪な出来事が起きて以来、私達は二度と彼女を起こさないと決めた。深く、深く、寝ていてもらおうと動くことにした
私達が、この体が、生き続ける為に必要だと判断した
その為の情報収集や証拠集めに費やした年月は、短いようで長く感じた。けれど、終わってみればあっという間な期間でもあったから不思議なもの
まあ、改名が出来た後の事務的手続きはお役所ごとも多いから大変なのだけど、その度に「ああ、私の名前だ……」と気持ちを噛み締める
偽名(ではないけど、感覚としてはこれに近い)を名乗り続ける生活は終わったのだと、そう実感するこの頃だ
もしもこれがそうだというなら
再就職した。未経験ではないけど、完全な経験者、とも言いづらい状況
でも、通所と入所の壁は大きくて
というか一番は夜勤。何この辛さ。人がもう一人ほしい。もしくはマニュアル化してほしい
訳が分からない
それでなくてもまだ一ヶ月しか経ってないのに、夜勤以外の業務に「完璧」を求められる。その夜勤も、来週からは「完璧」にしなさいと言われる
入所施設でこれって普通なの?
だとしたら人が寄り付かないの、少し分かる気がする
正直、もう辞めたい
最近仕事の最寄駅で吐いてから職場に向かうの、きつい
それがいけないと言うのは簡単だけど…
OD、という言葉を聞いたことはあるだろうか
オーバードーズ、日本語訳すると過剰摂取。いわゆる薬物の大量摂取行為を指す言葉である
自分は過去、処方薬や市販薬を含めてしたことがある。一部の薬品に含まれる物質はこれによって効かなくなってしまったほどだ。もし可能ならそれをしない道を選びたかったというのが本音である。とはいえ、当時の自分はその力がなかったから出来たかといえば謎ではあるけれど
さて、この話をすると「何故そんなことをしたか」と聞かれることもあれば「そんなの止めた方が良い」と言われることもある
実際、内臓(特に肝臓)を傷つける可能性があったり薬品に含まれる物質が効かなくなったりするわけだし、それ以前にいくら合法薬物とはいえ、やってはいけない行為であることくらい分かる
自分の場合は現実逃避と、〝自分を傷つけている〟という、一瞬の精神的な安定を感じる為。いわゆる自傷行為で、自殺を図る為でもなければ、効き目が悪くなったからでもない。もっと自分本位なものだった
だが、自傷行為なんてそんなものだろう。誰に迷惑かけるわけでもなく(強いていえば自分に、だろう)ただそれをしたいからするだけなのだ
だが、それはあくまで自分という、主観的な立場から言えることで、そして知り合いがしていれば「分かる辛いよなー」と言えただろうことも、赤の他人がしていると分かると「やるのは構わんけど後々苦しむのも自分だからな」としか言えなくなってしまう。顔の見えないSNSは尚更その傾向が強い気がする
助けようとしても、その人が辞めたい、もしくはいけないことだと真に分かっているか分からないのだから、一度言って無駄なら言わなくなる
言わなくなる上に段々、罪悪感の欠片も見えないような様子だとフェードアウトしていく
だから「それはいけないことだ」と言うよりも精神的に疲れる「どうしてしてしまうのか」聞くのはそれが理由なのかもしれない
叱ることより理解を示す方が、人は寄り添われていると感じるから
騙されて、残されたのは
まだ二年。もう二年。早いと思うか、遅いと思うか。人によるところだけど、思い出すのに時間はかかるようになった
これはその記憶の追憶。忘れないように、忘れたいために
ベンチャー企業で、今は副社長の位置にいる。昔馴染みの話だからと信じた。凄い、頑張ってるんだと。過去家族とのいざこざや受験の苦悩、進学してギャップを感じたまま退学したこと。苦労したのを知っていたから、頑張ってる姿が眩しかった
「お前のせいで会社に損害が起きた。1200万払ってくれ」
半分(つまり600万)は俺も肩代わりするから、と言われた時私は戸惑った。そんな契約を彼と、ひいては彼の会社と取引きなどしていなかったから。万単位の、それも桁違いの契約をしていれば嫌でも忘れないものだ
その反面、彼を経由して教えてもらったフリーランス向けの案件サイトに登録したのもこの時期だった。それ関係だと言われたらサイトで完結してることにサインなどない(当時、サイト仕様の案件受理に甘えていたといえばそれまでである)
信用していた人間の言葉だった
だから何とか工面しようとしたが、50万しか用意出来なかった。1/6(=100万)を一度払えたら、後は月10万ずつで構わないと言われたのに……。相手に頼み込んで、向こうが150、こちらが50払う形で何とかなった
だが、これからどうすればいいのだろう。家にお金がないのは知っていた。だけど誰にも話さないのは辛かった
だから家族の中で唯一信頼していた祖母に打ち明けた
「泣かないで。婆ちゃんが何とかするから」
何とかなるものでもないのに。そう思った
だが、世間というのは広いようで狭く、それでいて世界は怖い。いつ牙を誰に向くか分からないのだから
翌日の夕方、とある人から連絡がかかってきた
その人は祖母の知り合いで、『本物』の社長だった
契約した時の状況、対話、その後の向こうと交わした会話を聞かれて、全て包み隠さず話した
「うーん……。それはちょっと怪しいから、ちょっとその本人と話したいな。電話は逃げられる可能性があるし……。その人の今の住所、分かる?」
「実家に住んでると聞いたので、昔と変わってなければ……」
その夜、事態は急変した
「『詐欺』だったよ。君を騙してたんだ、向こうは」
怪しいと言われた時点でもしかしたらと思った。けれど彼に限ってとも思った
裏切られた時、人はこんな気持ちになるのかと頭は冷静だった
「どうする、警察行く? 君、性被害も受けてたんでしょ」
合意のない性行為。俗にいうなら避妊行為なしの性行為。証拠はないが、自供という形になる為訴えることができるらしい
──それでも彼へ責任は取れない。賠償金も懲役もさせることはできないと私は知っていた
彼は私と同じ精神疾患を抱えているから、たとえ医者にかかっていなかったとしても「私」という例がある以上、不起訴以前に書類送検すら出来ない。だからこれ以上、一切の連絡と接触をしないという誓約書でもって『和解』した
身内はこの背景を知らないがゆえに「甘い判断だ」と言われたが、仕方ない。いくら向こうが自称とはいえ『記憶がない』『僕は多重人格らしいんです』と警察へ話せば……『私』という存在がある以上、責任能力なし、及び騙す意思があったとは、立証できないのだ
私には借金が残された
向こうはその事実を知らない
知ってなお、誓約書を破ってこちらへ連絡を取ろうとするなど──そんな馬鹿なこと、あって堪るものか
改めて「初めまして」
僕らのことをどう説明したらいいのか、ずっと悩んでいた。どう書いたら説明できるか、ももちろんだけど、動画や書籍、SNSでも話されるようになった。だったら今更、僕らが情報発信する理由なんてないんじゃないか。
だけどこれが、僕らを知るキッカケとなり、障害のことを知るキッカケになる人。あるいはほんの少しでも何かを分かち合えたら……。なんて崇高なこと、言うつもりはない(まあ少しくらい、そうだったら嬉しいとは思うけど)。
そもそもこのブログタイトルは「徒然」だ。だったらその通りに動こうと、僕は思う。
紹介者である僕はリン。男で、今年で23になる。
魚や野菜が好きで、フレーバーティーが好きで、甘いものが大好物。苦手なものは肉肉しいもの(食べられるけどね)。ブラックコーヒーは天敵。
いつもは「リビング」にいるけど、こうして外に出ることもあるよ。出る頻度は二番目に多いかな。
よく外に出てるのはミア。今年で26になる女性。
ジャンキーなものが好きだけど、とにかくお酒も大好きな人。量より質派。嫌いなものは甘いものだったかな。でも飲み物は例外っぽい。カフェモカをよく飲んでるから。
本が好きで物語を書いたり読んだりするのもこの人。一番外に出てる。というかメインで活動してる。
たまに出てくるナツキは今年で31になる男性。でも見た目が三十路に見えないから嘘っぽく感じる。
この人は甘いもの、特にクリームとか金平糖みたいな、本人曰く「砂糖の塊」が駄目らしい。ブラックチョコ(カカオ86%とか)とウイスキーで晩酌するのが最近は楽しいんだって。
口調が独特……というか、あまりにも男性らしすぎてあまり外には出せない。本人もあまり出る気はないみたい。
フェアリーと呼ばれる年齢不詳の男性は、滅多に外に出ない。少なくとも僕は外へ出てるのを見たことがない。
彼は僕らが外で起こしたこと、起きたことを他の人へ簡潔に教えてくれる。新聞やテレビという形にして。現実に即していうならマルチディレクターのようなことをしてくれてる。
だから外へ出る機会が一番ないのに、一番外を知ってる人。なのに彼の好みや苦手なものはいまだに分からない。芸術館や資料館は好きみたいだけど、実際はどうなんだろ。
そして主人格である彼女。監視してるナツキがいうには彼女は今深いところで寝ている、らしい。
まあ、最後に外へ出た時のことがことだったから、僕としてはこのままでいてほしいかな……。
さて、こんなものかな。僕らについて知りたいこと、聞きたいことがあったら気楽にコメントしてほしいな。雑談を振るような感覚で。
それこそ徒然なるままに。